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小谷野社長の退任に寄せて

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年2月14日閲覧》
 
本日、サンフレッチェ広島は、「平成27年度第1回取締役会」を開催し、代表取締役社長 小谷野薫(こやのかおる)の退任が決まりましたので、お知らせします。
 
小谷野薫 前代表取締役社長 コメント

 
本日の取締役会で、代表取締役社長を退任する承認をいただきました。一身上の都合での急な退任でもあり、株主、スポンサー、サポーターをはじめとする皆様にはご迷惑をおかけしました。

  また、サンフレッチェの取締役になってから3年、社長になってから2年の間、皆様には本当にお世話になりました。この間、チームのリーグ戦2連覇やACLの2年連続出場、天皇杯とJリーグヤマザキナビスコカップの準優勝と、今となっては素晴らしい思い出ばかりです。また、監督や選手をはじめとする現場やフロントスタッフが一丸となって、サンフレッチェは安定的な経営基盤を築くことができました。新しい社長、新しい経営体制のもとで、サンフレッチェがさらなる発展を遂げることを祈って止みません。

 最後にサポーターの皆様、至らぬことだらけの風変わりな社長に2年間お付き合い下さり、本当にありがとうございました。いろいろなアクシデントや失敗もありましたが、社長就任の時の挨拶の通り、自分なりに「1日25時間」突っ走れたと思います。この2年間は私の人生にとっての宝物のような時間でした。

 これからも私は広島のために頑張ります。

 今シーズンもまた激しい戦いが続くと思いますが、これまで以上に「輝く誇り」をもって、サンフレッチェへの熱い声援をよろしくお願いします!

備考

 新社長につきましては、2月20日(金)に行われる取締役会にて、決定する予定です。決定次第、改めてお知らせいたします。


小谷野前社長の退任が正式に発表されました。

小谷野氏は、1月19日に今年4月の広島市長選挙への立候補を表明。
当初は現職のままでの出馬を宣言していましたが、けじめをつけることを改めて表明。
サンフレッチェ広島を離れることになりました





社長在任期間は2年と少しということで史上最短。
それにもかかわらず長年付き合ったような感覚になるのは人徳と実績のなせる技でしょうか

(編注)
サンフレッチェ広島の歴代社長
第1代社長:古田徳昌氏(1992年4月~1995年6月)
第2代社長:信藤整氏(1995年6月~1998年6月)
第3代社長:久保允誉氏(1998年6月~2007年12月)
第4代社長:本谷祐一氏(2007年12月~2012年12月)

第5代社長:小谷野薫氏(2012年12月~2015年2月)



今回はそんな小谷野前社長の退任に寄せて書いてみました



①社長就任と経営再建5ヵ年計画
小谷野氏がサンフレッチェの社長に就任したのは2012年12月のこと。
もともとエディオンの顧問としてサンフレッチェの減資・増資のアドバイスを行っていました。
2012年4月には取締役に、10月には常務取締役に就任しており、減資の責任を取って退任する意向だった本谷氏の後任として招聘されたということでしょう

小谷野氏にまず求められたのは自身も関わっていた経営再建5ヵ年計画の遂行
詳細は明らかになっていませんが、5年間の累積利益2億円などが課されていたようです

1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第11回サポーターズカンファレンス議事録》
 
経営面に目を転じますと、昨年に減資・増資を実施した時に株主の皆さんに提示した『経営再建五カ年計画』のなかで、5年間で累計利益2億円を達成しましょうという目標を掲げました。非常に幸運なことに、昨年度は2億円超の利益を出すことができました。

その経営再建計画はひとまず目処が立ったと言っていいでしょう。
3期連続の大幅黒字でおよそ4億5000万円弱の利益をたたき出しています。
これによって、今後2年間堅実に経営することで経営再建5ヵ年計画は無事達成できるはず

また、2012年の増資と利益確保により純資産は7億円を突破。
安定経営のための基盤を確保することが出来ました


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第13回サポカン ~優勝効果という魔法が解けたとき~より》


これは前回述べたように優勝効果が大きかったのは事実ではあります。
ただ、小谷野氏に課されていたタスクが確実にクリアされたというのも事実です

全て小谷野氏の手腕によるものと言うのは難しいのですが、優勝・連覇というチャンスをしっかりと利益に結びつけた事実は一定の評価を与えるべきものでしょう


②小谷野社長時代の取り組み=継続、そして発展
経営再建と同時に小谷野氏が取り組んだことの1つは広告宣伝の分野。
小谷野氏は就任直後の紫熊倶楽部のインタビューで次のように答えています

ロングインタビュー 小谷野薫新社長 継続
《紫熊倶楽部 2013年2月号》

 減資・増資の時にエディオンの顧問として経営再建5ヵ年計画のレビューとアドバイスをしたのですが、本谷前社長のリーダーシップのもとで、その骨格はかなりできあがってきたと思います。フロントの志気も高いし、来年に向けて何をやるべきかの指針もはっきりしている。
 問題は、プロモーションやビッグアーチ集客など様々な企画が立ち上がっても、広告宣伝費等の制約があった中では、やりたくてもできなかったことが多かったことだと思います。それを少しずつ形にしていくのが、来年度以降の経営課題となります。

優勝効果により資金面の課題を解決し、多くのアプローチを試みました。
その中で出てきたキャッチフレーズが、広島の街に"もっと紫を"というもの

1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第11回サポーターズカンファレンス議事録》

また、話は変わりますが、経営上のさらなる課題として付け加えるならば、これは明確に数字に表れるものではありませんが、サンフレッチェの広島におけるさらなるプレゼンスの拡大が挙げられます。昨年はおかげさまでクラブ創設20周年で初優勝しましたが、広島の街にまだまだ紫が少ない。街に「もっと紫を」ということで、試合の告知やサンフレッチェを応援する気運をさらにどうやって盛り上げていくのか、クラブとして知恵を出さなければいけないところだと考えています。

その成果の1つがPRサポートショップのページの充実でしょう。
数えるのも大変ですが1月31日時点で451件も登録されています。
過年度との比較は資料不足で出来ませんが毎年確実に増えているようです

PRサポートショップではスローガン入りの幟を掲げたり、ポケット日程表を設置しています。
ショップ数が増えれば増えるほど街中に紫が広がっていくわけです


また、2013年9月にはTwitterとLINEアカウントを開設
2014年5月には公式HPをフラットデザインに変更するなどウェブ上でも変化が見られました

特に2013年から始まったバナー芸には楽しませてもらいました。
従来の堅苦しい宣伝ではなく、話題にしやすく、取っつきやすい印象は大事です

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サンフレッチェ広島公式HPより》


2013年マスコット総選挙で32位だったサンチェのテコ入れも話題になりました

その結果、2013年の第2回 輝く!Jリーグマスコット大賞では主演男優賞を受賞
2014年総選挙では直前に整形を敢行したこともあって(?)2位に躍進しました

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サンフレッチェ広島Facebookより》

その成果もあって2014年第3回マスコット大賞ではマスコット大賞を受賞
そして2015年総選挙では1位、センターを獲得するなど一躍有名キャラクターに


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サンフレッチェ広島公式HPより》

マスコットとしてのキャラも立ってきたのは素晴らしい成果と言えるでしょう。
特にサンチェを起用しての宣伝が期待できるようになったのは非常に大きい

このように、リアルでもネットでも広告宣伝に力を入れ、一定の成果を得ることが出来ました


その他にもグッズ開発にも力を入れ、その売り上げはリーグ上位に。
スポンサーの数も公式HP上ではかなり増えました

1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第12回サポーターズカンファレンス議事録》

そうしたなかで、グッズ収入の伸びが注目されます。今年度は4.0億円と昨年度3.4億円から0.6億円の増加が見込まれます。2012年シーズンの優勝記念グッズの一部のデリバリーが遅れたことから本年度に昨年度から収入がずれ込んだ面もありますが、ついに4億円到達とリーグでも3~4位の水準に近づいています
5)その他(森脇豊一郎企画広報部長)
《第11回サポーターズカンファレンス議事録》

回答(小谷野社長)
ただ、我々の中でも出ている話ですが、広島や中国地域に根ざしているスポンサー比率をできるだけ上げていきたいという思いもあります。そうした意味では、まだまだ広島のスポンサーを増やせるのではないか、まだまだ未開拓な部分もあるのではないかと考えます。安易に中央の大企業にばかり頼らずに、サンフレッチェ広島の地元の深堀りの戦略をやっていくのが王道だと考えています。

こうした変化も優勝効果があってこそ。
資金面の制約から解放され、知名度が増したからこそ進んだことだと言えます

逆に言えば、小谷野社長の実績とは優勝効果という波に上手く乗って、サンフレッチェ広島のポテンシャルを最大限活かしたということではないでしょうか


③夢スタプロジェクトの推進
小谷野社長時代の大きな取り組みの1つにスタジアム運動が挙げられます。
サンフレッチェ広島の社長としての活動としては、主に署名活動とシンポジウムの開催の2つ


署名活動自体はもともと広島県サッカー協会が実施していたものを継続・発展。
サンフレッチェも加わって活動が本格化したのは本谷氏が社長在任中の2012年夏のこと。
なお、広島市、広島県、商工会議所に要望書を提出したのもこの頃です

小谷野氏が社長に就任した翌月、2013年1月には約37万件の署名を提出
2014年6月には40万件を突破し、村井チェアマンを招いてトークイベントも実施しました

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年2月24日閲覧》
 
本日、公益財団法人広島県サッカー協会・サンフレッチェ広島後援会・サンフレッチェ広島の3者は、サッカースタジアム早期実現のための署名簿(2013年1月17日現在の署名数【369、638件】)を松井一實市長、湯崎英彦県知事に提出し、広島市および広島県へ署名活動の報告をいたしました
これに伴い『サッカースタジアム建設早期実現』に向けて、さらに加速していくために引き続きご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 

こうした活動とリーグ初優勝という熱気もあって2013年6月には漸くサッカースタジアム検討協議会が設置され、小谷野氏も委員の一人として参画することになりました


署名活動と並行してシンポジウムも積極的に開催しました。
シンポジウムでは佐藤寿人選手中島浩司氏森保監督を招いたり、協議会の話が中心。
スタジアムの熱を失わせないようとする取り組みだったのでしょう

2014年7月には森保監督が欧州のスタジアム視察を行う企画を実施。
ホームテレビで放映されたほか、youtubeでも公開されています




一方、サッカースタジアム検討協議会の委員としての活動にも積極的に取り組みました

最終的な結論はみなと公園と旧広島市民球場跡地の2ヶ所併記でしたが、小谷野氏の説明などがなければみなと公園で決まっていた可能性も否定できません

【参考】
「広島に相応しいサッカースタジアムについて」の提言
《広島県サッカー協会 2015年3月2日閲覧》

久保社長時代、本谷社長時代から取り組んでいたスタジアム運動。
小谷野氏の社長在任中に実を結ぶことはありませんでしたが、種は蒔きました


④積み残した課題
当然ではありますが、成功の陰で積み残した課題も多くあります

その1つが年パス販売数の拡大
毎年、サポカンで小谷野氏が口を酸っぱくして言ってきたことでもあります

1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第11回サポーターズカンファレンス議事録》

 また、「クラブ経営上の一番の課題は何か」というサポーターの方々からの質問に答えるならば、喫緊の課題としては、個人観客向けのシーズンパスの売り上げが伸び悩んでいることが、経営の安定性という観点からは依然として大きな課題です。クラブ史上初めて4,500枚の大台に乗りましたが、大抵のJリーグ優勝クラブで、翌年のシーズンパスは6,000枚程度を販売しています。また、他のJクラブですとシーズンパスとレプリカ・ユニフォームの販売数は大体同じくらいです。今年はJリーグとACLとで2着ご購入いただいたサポーターの方もいらっしゃいますが、それを考慮しても約7,000人がレプリカ・ユニフォームを購入している。うちのシーズンパスの販売数は、スタジアムの立地条件など色々考えてもやはり物足りないなと私は考えています。また、シーズン後半に向けてのハーフ・シーズンパスも売れていない訳ではありませんが、われわれの見込みほどではないという事実もあります。
 
 昨日も経営会議の中で来シーズンの販売目標として「6,000枚ぐらい」と現場スタッフサイドから話が出てきましたが、私は「7,000枚ぐらいは行っても良いんじゃないか」と話したばかりです。フロントの英知を集めてシーズン・パスの販売数を伸ばしていきたいと考えているところです。特典のあり方とか、クラブとしてのマーケティングの体制作りとか、かなり経営の根幹を成す部分だと思います。

優勝効果もあって2011年度の販売数約3300枚から大幅に増加しています。
2012年度は約3300枚、2013年度は約4500枚、2014年度が約5000枚でした

確実に増えてはいるのですが目標として設定しているのは6000枚台の大台。
今後優勝効果が薄れていく中で、新体制はこの課題に取り組むことになります


また、優勝効果からの脱却もポイントとなるでしょう。
前回説明したとおり、優勝効果は非常に大きな影響を与えていました。
今後はそれに頼らないでも安定的に黒字になることが求められます

そして、経営再建5ヵ年計画の完遂も積み残し課題と言えます。
もはやほぼ達成が確実ではありますが、小谷野氏が語っていたように安定経営のためには2015年度を黒字に出来るか否かということは大きなポイントとなってきます



⑥小谷野社長の退任に寄せて ~広島市長選に向けて~
全体的に少し駆け足になってしまい申し訳ありませんでした。
小谷野社長時代のことを語るには時間とスペースが全く足りなかったもので。
たった2年間とは思えないほど濃密な内容だったと思います

それはここまで述べてきた客観的事実の基づく実績だけではありません。
トップチームの試合には当たり前のように顔を出し、ユースの試合まで見に行く。
そんな誠実な対応を2年間見てきたからこそだと思います


明日、ついに広島市長選の投票日を迎えます。
これからの4年間、広島市の舵取り役を選ぶ、とてもとても大事な選挙です。

4年間というのは短いようで非常に長い期間です。
4年前のサンフレッチェは前監督時代、未だ三大タイトルに届いていない時代でした

それからの4年間で私たちはリーグとゼロックスで連覇を果たし、ACLは初のGL突破。
また、悔しいことですが天皇杯とナビスコカップで準優勝をすることができました

同じ広島にあるプロスポーツ、カープも似たようなものでしょう。
2011年まで2年連続5位だったものが順位を上げていき2年連続CS出場。

4年間で物事は劇的に変わるというのは広島の人間が一番知っているのかもしれません


選挙に行っても何も変わらないという人もいるでしょう。
その言葉は選挙に行って投票することで初めて言うことのできる言葉です。

是非投票に行ってください


私には広島市の選挙権がないんだという人がいるでしょう。
それでもできることはあります

広島市に選挙権を持つ知り合いに投票に行くように伝えてください。
特定候補への投票を頼むのではなく、投票をお願いすることが必要なんです


明日、これから4年間の広島市の旗振り役が決まります。
難しいことはできなくても仕方ありません。
できることを最後までやりましょう

すなわち、投票と投票のススメです

それをやりきって最後は笑いましょう


awayisumawayisum  at 23:00コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

第13回サポカン ~優勝効果という魔法が解けたとき~

先日開催された第13回サポーターズカンファレンス。
その日の朝に小谷野社長の広島市長選が報じられ、驚きに包まれました。

一方で、社長職を退くという話はあの時点では出ていませんでした。
まさか小谷野社長最後のサポーターズカンファレンスになるとは…


次回、小谷野社長についての記事を書く予定です。
その前に、第13回サポカンを簡単に振り返っておきたいと思います

今回のテーマは優勝効果

いつもより数字とグラフが多くなっていますが、よろしくお付き合い下さい



①優勝効果とは何か
本稿において、優勝効果とは優勝による経営数値への影響を指すものとします。
第13回サポーターズカンファレンスで小谷野社長は次のように述べています

クラブについて(小谷野社長)
《第13回サポーターズカンファレンス議事録》

 2014年度の当期利益の着地予想に関しては、一部インタビューでは5,000万円くらいの黒字と申し上げていましたが、お陰様でTV放映権料の配分やグッズの売り上げが予想以上に好調だったことや期中のコスト見直しも奏功したことなどから、2014年の当期利益見込みは9,000万円前後と、2012年度の2.2億円、2013年度の1.3億円に続く黒字になりそうです。
 
 ただし、賞金の選手の手取り分や優勝記念グッズの粗利等を勘案すると、優勝効果を除いた当期利益はずっとトントンという状況には変わりはありません。

この優勝効果依存に対する懸念は小谷野社長が以前から指摘していた点でもあります

1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第11回サポーターズカンファレンス議事録》
 
非常に幸運なことに、昨年度は2億円超の利益を出すことができました。今月発表になったJリーグ各クラブの経営状況の開示をみましても、Jクラブの中でも利益水準は一番大きい方でした。しかし利益の内容を分析すると優勝効果が非常に大きく、それを除くとやはり収支が均衡状態から脱していないも事実でございます。
1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第12回サポーターズカンファレンス議事録》
 
当期利益の水準ですが、今期(2014年1月期)は8千万円から1億円程度の当期利益を見込んでいます。昨年度の2.2億円からは減少しますが、2年連続の黒字が見込まれています。ただ、売上高の説明でお判りのように、本年度も昨年度同様に賞金と優勝記念グッズに支えられた部分が大きく、こうした優勝効果を除くと収支はほぼトントンという状況に変わりはありません。

優勝により経営数値が好転することは決して悪いことではありません。
しかし、優勝効果に依存しなければ安定した経営が望めないのならそれは本末転倒。
安定した経営から優勝という目標に近づくことこそが正道でしょう

そこで、まずは優勝効果がどういう形で表れていたかを見てみることにします。
今回は経営数値中でも分かりやすく影響が出ている営業収益と営業費用に着目しました


②営業収益から見る優勝効果
まずは営業収益から見てみましょう

Jクラブ個別経営情報開示資料の中で営業収益は広告料収入、入場料収入、Jリーグ配分金、アカデミー関連収入、その他の5区分に分けられています

この内、アカデミー関連収入は2011年度から設けられた表示科目です。
そのため、今回は比較のためにその他収益の中に組み込んでグラフ化しています


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《Jクラブ個別経営情報開示資料をもとに作成》

営業収益は2012年度・2013年度ともに30億円を超え、歴代最高額となりました。
2014年度についても30.7億円と3年連続30億円を超えることが確実だといいます

《第13回サポーターズカンファレンス議事録》
 
結果として、2014年度の着地見込みの売上高は30.7億円で、2012年度の31.8億円、2013年度の32.0億円に続いて3年連続で30億円を越えられそうです。

優勝前の2011年と比較すると営業収益は約4~5億円増加した計算です。
入場料収入は2010年並みに回復している一方で、広告料は緩やかに減少傾向。
配分金はJ2時代の2008年度を除いて大きな変動はありません。

収益三本柱…広告料、入場料、配分金では営業収益の増加は説明できないのです

回りくどくなってしまいましたが結論を述べておきましょう。
つまり、2012年・2013年の営業収益増加要因の大半はその他収益の増加にあります

その他収益にはグッズ販売による収益やアカデミー収益などが含まれます。
さらに、財務諸表を見る限りではここにJリーグの賞金などが含まれているようです

優勝効果が営業収益の数字に如実に表れた結果と言えるでしょう


③営業費用から見る優勝効果
次に営業費用を見てみましょう

営業費用の内訳についてはチーム人件費とその他(販管費)で区分しました。
これもまた2011年度を境に財務諸表の表示方法が変わっているためです


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《Jクラブ個別経営情報開示資料をもとに作成》

こうして並べてみると明かですが、2012年度・2013年度は営業費用も大きく伸びました

チーム人件費は2006年度の14億1400万円を更新(2013年度は14億4900万円)。
販管費も概ね13億円台だったものが2012年度は15億円台、2013年度は16億円台に

人件費の増加は、現有戦力の維持、勝利ボーナスや賞金分配が原因だと推測できます。
販管費については、観客増による付随費用やグッズ製造等が影響しているでしょう

これも優勝効果が表れた結果なのではないかと考えています



④優勝効果がもたらしたもの
さて、ここまで営業収益と営業費用から見る優勝効果を見てきました。
特に、営業収益における優勝効果は誰がどう見てもポジティブなものでしょう

2012年に減資・増資を行ったサンフレッチェ広島。
経営再建5ヵ年計画で設定した目標を早々に達成できたのも優勝効果があってこそ

1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第11回サポーターズカンファレンス議事録》
 
経営面に目を転じますと、昨年に減資・増資を実施した時に株主の皆さんに提示した『経営再建五カ年計画』のなかで、5年間で累計利益2億円を達成しましょうという目標を掲げました。非常に幸運なことに、昨年度は2億円超の利益を出すことができました。

2012年度の2億2300万円、2013年度の1億3000万円、そして2014年度の9000万円。
この合計は約4億4300万円となり、当初予定利益の2倍以上になります

この結果、純資産も7億円を超えることが確実で、安定経営のための基盤が出来ました。
ちなみに純資産が7億円を超えるのは約20年ぶりになるようです


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《Jクラブ個別経営情報開示資料などをもとに作成》

(編注)
1996年度以前はデータがなかったため不明
1997年度~2004年度は広島企業年鑑などを参考にした
2005年度~2013年度はJクラブ個別経営情報開示資料を元にしている
2014年度の数字のソースは第13回サポーターズカンファレンスでの発言
複数ソースをもとにしているため、金額は参考までに


一方営業費用に目を転じたとき、優勝効果はポジティブでしょうか、ネガティブでしょうか。
3つの理由から一概にネガティブと断じることは出来ません


1つ目の理由は、現有戦力の維持という方針と好成績による影響だからです。
現有戦力の引き留めにはどうしてもコストがかかってしまうのは仕方がありません。
好成績を出しているのですから、勝利ボーナス等でも報いる必要があります


2つ目の理由は、一般論としてチーム人件費の多寡は成績に比例するからです。
当然予算だけで成績が決まるものではないことは確かです

【参考】
サンフレッチェ広島のブレないマネジメントに迫る。“予算中位”でなぜ結果を出せるのか?
《フットボールチャンネル 2015年2月11日閲覧》

一方で、すべてのクラブが適切に資金を配分することが出来たと仮定すれば、当然資金が潤沢なクラブの方が好成績を出すことは容易となってくるでしょう

人件費についてJ1平均と比較してみたのが次のグラフです。
なお、2008年シーズンはJ2でしたが比較のためJ1平均と並べています


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《Jクラブ個別経営情報開示資料をもとに作成》


2012年度、ついにサンフレッチェ広島のチーム人件費がJ1平均を超えました。
少しずつではありますが、J1の平均レベルに肩を並べつつあります


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第3回夢スタジアムシンポジウム発表資料より》

一方で、クラブが主張するように残留圏や優勝クラブと比較すると十分ではありません。
これを一定以上の水準で保つことが安定した成績を残すためには必要でしょう


3つ目の理由は、2011年のシーズンオフが厳冬更改だったことです

サンフレ経営再建へ 厳しい契約交渉 現有戦力は維持
《中国新聞 2011年12月30日12面》
 
 例年とは趣の違う交渉となっている。クラブ側は、森保新監督を迎える来期以降のチームづくりの方針とともに、経営の現状や今後の再建策についても説明。織田秀和強化部長は「ここまで経営の話をした記憶がない」と言う
 
 今オフは年俸総枠の縮小が避けられないが、今季限りで退団するペトロヴィッチ監督や服部、ムジリらの年俸総額は推定で2億円超。高額年俸やベテラン選手は減俸となったほか、アップ幅も例年より抑えた。「大なたを振るわないといけない状況で、選手には申し訳ない」と織田強化部長。
 
 一部の選手からは「プロである以上、活躍したら金額で評価してもらいたい」などと本音も聞かれた。それでもチームへの愛着や新体制への期待感から、積極的に移籍を模索する動きはほとんどなかった。1年契約を結んだ森崎浩司は交渉後、「純粋にこのチームでプレーしたい思いが強い」と話していた。

経営危機を盾に厳しい条件をのんでもらった選手はチームにまだ数多くいます。
そうした選手に対して大きな利益が出ている現状で年俸に反映しないわけにはいきません。
現有戦力の維持という観点からも、今後の契約交渉という観点からも

以上の3点から営業費用の増加は一概にネガティブとは言えないのです



優勝効果という魔法が解けるのは
優勝効果というのは優勝による経営数値への影響だと冒頭で述べました。
その影響を営業収益と営業費用という切り口で見てきました

視点を変えると、優勝効果には短期的なものと長期的なものがあると考えることもできます。
大ざっぱに区分けするとすれば、次のような形でしょうか


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《独自作成》

経営数値を見る限りでは短期的効果は明かに表れているようです。
これは前項までで見てきた内容と一致していますね

一方で営業収益の長期的効果は今のところ数字には表れていません。
2014年度の広告料収入は伸びているようですが、小谷野社長は次のように述べています

《第13回サポーターズカンファレンス議事録》

2015年度の広告料収入はスポンサーからの優勝ボーナスやご祝儀受注が剥落しますので厳し目の年になると思います。2012年度の14.3億円と2013年度の13.9億円に対して2014年度は15.5億円の見込みですが、2015年度の予算は15億円をわずかに上回る程度と考えています。

これを長期的効果と言えるかどうかまだ保留といったところでしょうか。
対して、営業費用の長期的効果…選手の基本給高騰は既に進行しています

《第13回サポーターズカンファレンス議事録》
 
プロチームの編成上は選手・スタッフの基本給合計額が重要となりますが、この基本給の合計額は2012年度から2013年度にかけてはプラス5千万円、2014年度はプラス9,000万円とかなり積み上げてきています。チーム成績が上位を続ける中で選手の獲得以上に引き留めにも資金がかかります。今年は五輪予選等の年代別代表の招集も多く予想されますので、今年はACLがないとは言ってもチーム陣容を落とす訳にはいきません。2015年度の予算上の基本給合計額は、さらにプラス5,000万円程度を想定しています

前述したとおり、チーム人件費の増加は一概に悪いわけではありません。
それが悪いかどうかを決めるのはその財政的裏付けが出来るかどうか。
すなわち、チーム人件費の増加に見合うだけの増収が可能かどうかとなります


短期的なスパンでは営業費用に見合うだけの営業収益をあげることが出来ました。
長期的なスパンで営業費用が増加することは容易に予想できます

優勝効果という魔法が解けるのはチーム人件費の増加に耐えうるだけの営業収益をあげることが出来ないと判断されたそのときなのでしょう


⑥おわりに=優勝効果という魔法が解けたとき
さて、現在のサンフレッチェ広島は拡大路線を歩んでいます。
2012年の経営再建計画が早々に達成され、2度の優勝を経験。
営業収益も営業費用も過去例を見ない水準を保っているからです

この拡大路線を継続するか、軟着陸するかどうかは2015年度に懸かっています

《第13回サポーターズカンファレンス議事録》
 
コスト削減等を引き続き行っても当期利益2,000万円前後の際どい予算になろうかと思います。

ここまでやってもおそらくJ1で10 位くらいの人件費に過ぎないのがつらいところですが、これで2015年度に黒字が達成できれば、クラブ財政としては相当に自信になると思います。

もし、2015年度にタイトルを獲得できればまた優勝効果は続くかもしれません。
しかし、それが叶わなかったとき、小谷野社長の述べた通りそれでも黒字をキープできれば、クラブにとっての身の丈が一段上がるのではないでしょうか

私はそんな予感がしています


一方で、優勝効果があったとしてもこのレベルが頭打ちなのだと言うことも実感します

今年から2ステージ制になる傍ら、賞金方式も変更されることになっています。
従来の目標だった賞金圏内というのもかなり難しい戦いになることが予想されます

Jリーグ「経済格差」拡大も 「共存」から「競争」へ、遂に舵切る「配分金」分配方法
《産経ニュース 2015年2月11日閲覧》

 来季の賞金は年間優勝が1億円、各ステージ優勝が5000万円、年間勝ち点1~3位に8000万円、3000万円、2000万円を与える。クラブは最大で2億8000万円を得ることができ、今季までのJ1優勝賞金2億円を上回る。
 
 年間7位まで賞金を獲得した今季までとは大きく異なる。上位に食い込まないと賞金は手にできない方式になった

優勝したにもかかわらず、長期的効果が数字に表れていないのはなぜか。
入場料収入が伸びないのはなぜか、広告料収入が一過性なのはなぜか。
そう考えるとお金を払ってでも見に行きたい、お金を払っても広告を出したい存在か。
そういう問題にどうしても行き着いてしまうのだと思います

その改善にはクラブの不断の努力が欠かせません。
サポーターも友人を誘い、初めての人が来やすい雰囲気を作り上げることが必要でしょう。
ですが、おそらくこれは、それだけで埋めることは出来ない壁でもあると思っています

ですが、最終的にはどうしてもスタジアム問題に行き着いてしまうのです。
観客を第一に考えたスタジアムであるか、スポンサーにとって有益なスタジアムであるか。
その思想に立ったスタジアムでないと出来ないことがあまりにも多い

だからという「だけ」では決してありません。
それでも、「だからこそ」私はスタジアムを求めます

優勝効果という魔法が解けても変わらずサンフレッチェがそこに在るために



スタジアムを作るのはサンフレッチェのためだけという意見をたまに目にします。
私はそれは正しいとは思いませんが、間違っているとも思いません

サンフレッチェのためのスタジアムという視点は非常に重要です。
私企業ではありますが利益確保を目的とした企業ではなく、公共財に近いもの。
出来る限り自立して歩むことが出来るよう補助することは必要なことだと考えています

しかし、サンフレッチェのため「だけ」ではない
誰か「だけ」のスタジアムであっては駄目なのです

みんなのスタジアムというように誤魔化すのではありません。
あの人にとってはこういうスタジアム、この人たちにとってはそういうスタジアム。
そんな多面性を持ったスタジアムであるといいと願っています

それは多目的スタジアム、複合スタジアムであればいいということでもありません。
多くの人がスタジアムに対して様々な価値を見出して欲しいということです。
その先に多目的スタジアムや複合スタジアムのような形がある。
私はそういう風に考えています


長くなってしまいましたので、第13回サポカンについては以上とさせてください

本来であればもう少し落ち着いた形で書きたかったのですが。
小谷野社長の広島市長選出馬、そして社長を退任するというニュース。
これに併せて文章を書くとなると少し慌ただしいスケジュールになってしまいました

次回は小谷野社長の退任に寄せてというタイトルを予定しています。
よろしくお願いします


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サンフレッチェ広島 2014年通信簿(後編)

(前編)(中編)と通信簿形式でしたが、(後編)はその他。
それ以外の話題と今シーズンに向けた展望を書いていきます
 


⑧その他…【備考欄】
前編・中編に含めることが出来ないような出来事をまとめました。
評価をするような話題ではないですが、2014年に起きた大きな出来事です


2014年は選手個人の偉業が多かった一年でもありました

移籍後いきなり達成してしまったため話題としては小さかったGK林卓人選手の偉業

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月13日閲覧》
 
サンフレッチェ広島の林卓人選手が、2014年3月1日(土)J1リーグ第1節vs.セレッソ大阪に出場したことにより、Jリーグ歴代最多となる219試合連続出場(J1、J2を含む)を達成いたしましたので、お知らせします。

なお、この記録は2014年8月2日の鹿島戦で途絶えてしまいました。
これはその前の甲府戦で跳び蹴りを食らい、脇腹を痛めたことによる欠場。
この影響での欠場以外はACLも含めて大車輪の活躍だっただけに、非常に残念でした


FW佐藤寿人選手も例年通りの偉業達成。
10月には11年連続となる2桁得点を記録

【参考】
《ドメサカブログ 2015年1月13日閲覧》

11月のナビスコカップ決勝では歴代得点記録を塗り替え

《ドメサカブログ 2015年1月13日閲覧》

準決勝の柏レイソル戦で大会最多得点記録26ゴール(中山雅史、ジュニーニョ)に並んでいた広島FW佐藤寿人は、前半のうちに2得点を挙げ、ナビスコカップの最多得点記録を更新しました。

そして、ホーム開幕戦のゴールはFIFAプスカシュ賞にノミネートされました。
このゴールが年間ベストゴールに選ばれない国があるそうです


2015年シーズンも12年連続2桁得点の他に、7年連続2桁得点(J1限定)トップタイ、J1・J2通算200得点(あと5点)などの記録にも期待が集まります

プスカシュ賞ノミネートゴールの生まれた川崎戦といえばこんなこともありました

《Jリーグ公式HP 2015年1月13日閲覧》 
 
【報告事項(サマリー)】
1.3月10日(月)、Jリーグは公益財団法人日本サッカー協会(JFA)を通じてFIFA EWS社よりスポーツ賭博市場動向の監視レポートを受け取りました。
2.監視レポートの内容は「3月8日(土)Jリーグディビジョン1第2節サンフレッチェ広島 対 川崎フロンターレに対する賭け方に『小さな異常値』が見られた」というものでした。

4.さらにJFA技術委員会、および審判委員会に試合の映像分析を依頼しました。
調査の結果、当該試合に関し不正行為及びその働きかけがなされた形跡は一切認められず、不正は行われなかったとの判断にいたりました。

EWS社がJリーグの試合に警告を発したことは史上初めてのこと。
その疑いが出てくるくらいファンタスティックなゴールだったと受け取っておきましょう


逆にACL アウェイ・ソウル戦の判定にはクラブとして抗議しました

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月13日閲覧》
 
 このたび、サンフレッチェ広島は、昨日(4月1日)に行われた『AFCチャンピオンズリーグ グループリーグ第4戦vs.FCソウル(@ソウルワールドカップスタジアム)』において、「試合全体を通じて勝敗に影響を及ぼす意図的な判定があったのではないか」との抗議文をAFCに提出いたしました。アジアのチャンピオンを決める大会ということを鑑みても、このような判定をスタンダードなものとして受け入れることはできません。
 
 サンフレッチェ広島は、レフェリングの向上を切に願うとともに、今後はJFA、ならびJリーグの指示を仰ぎながら、本件について対処して参ります。




これがどういうてん末になったのかは分かりません。
ただ、AFC公式HPでは11月にサンフレッチェ広島に対して罰金が決定されています。
原因が判然としませんがおそらくこの抗議に対するものではないかと言われています
2014総括024
List of the AFC Disciplinary Committee Decisions on 28 November 2014より》


話は変わって、2014年はワールドカップイヤー。
サンフレッチェ広島からはMF青山敏弘選手DFファン・ソッコ選手が選出されました。
しかも、2人ともに1試合ずつ出場を果たすことができました

そのおかげでクラブとしても補償金を頂けたようです
【参考】
《Football Web Magazine 『Qoly』 2015年1月15日閲覧》


完全な余談ですが、ブラジルでも社長のハードワークが話題に




他にも、水本裕貴選手がDFとしてフェアプレー賞個人賞を受賞したのは誇らしいことでしたし、FW皆川佑介選手がAマッチ出場でA契約を勝ち取るなんて話題もありました


話題多すぎですね



⑨2015年のシーズンの展望
最後になりましたが今年の展望を簡単に

2015年は経営再建計画4年目に入ります。
そして経営的には(今年優勝すれば話は別ですが)優勝賞金や優勝関係のグッズ販売等による収益が見込めない一年になります

先日の中国新聞の報道では2014年度決算も無事黒字になる模様

《中国新聞 2015年1月9日》
 
 ―2連覇効果で2013年度の収入は約32億円と好調でした。14年度はどうですか。
 30億7千万円を見通しており、5千万円規模の黒字が出そう。クラブワールドカップやリーグ優勝などの賞金が減った中では健闘。優勝効果で新しくスポンサーがつくなどして(広告収入は)増額になりそうだ。ただ3年間、一貫して黒字額はほぼ賞金で補っている。
 
 ―15年度は、その優勝効果が期待できない年になります。
 確かに新年度は全くない。その中でしっかり黒字を出すことが組織の自信となってくる。ただチームの人件費は落としたくない。選手、スタッフの基本給は、13年度から14年度にかけて約9千万円増やした。15年度は5千万円くらい増やせればと思っている。
 
 ―どう捻出しますか。
 これまではチームの頑張りに助けられてきた。今年はフロントがしっかりと支えていけるようにしたい。そのためにもスタートが肝心。開幕前の準備からしっかりと進めたい。
 
 ―経営再建5カ年計画の4年目です。
 現在5億円程度の入場料収入が6億5千万円になれば安定経営できる。そのためにはリピーターをいかにつくるか。シーズンパスは6千席が理想だが、まずは5700席をしっかり売りたい。
 グッズ売り上げが順調。選手の顔をあしらった、お面が好評のように観客参加型の応援グッズを増やし、観戦文化を根付かせたい。

今年も確実に黒字を出すことで経営再建計画最終年に向けて弾みをつけて欲しいところです

観客数については前編でも触れたように、やはり30万人が一つの目標となるでしょう。
リーグ戦17試合、ナビスコカップ3試合が確実に開催できるホーム試合。
そうなるとリーグ戦が2014年と同水準の1試合平均1万5千人では届きません

そのために必要なのは試合数を増やすことと観客数の底上げ

具体的にはナビスコカップの決勝トーナメント進出と稼ぎ時に稼ぐことです。
エディオンスタジアムの立地上、どうしてもクラブで出来ることには限界があります。
その中でチームとしては成績を上げ、夏休みやGWに確実に稼ぐことが肝要でしょう


新スタジアムに向けた動きにも変わらず注目しましょう

2012年の優勝パレードからはや2年が経過しました。
観客数、人件費、露出、クラブ経営の様々なファクターどれをとっても限界が見えます。
その打開策はスタジアム建設以外にはないように思えます

4月には統一地方選挙が控えています
昨年、協議会が最終回を迎えてからクラブの表だった動きはありません。
明日のサポーターズカンファレンスでその話題が出るのだと思いますが、クラブの積極的な動きに期待したいところです


2014年、ここまでクラブの通信簿をつけてきました。
一方で、2014年はサポーターのあり方が問われた一年でもあります

3月には浦和レッズの人種差別問題が発生しました。
にもかかわらず8月には横浜マリノスでも人種差別問題が発生

どちらにも特徴的なのがSNSで話題が広まったという点


《朝日新聞デジタル 2015年1月13日閲覧》
 
横浜マのクラブ関係者が後半途中、ツイッターなどで動画が出回っていることに気がつき、調査を開始。当該男性サポーターを特定し、試合後に約1時間、事情を聴いた。男性はバナナは持っておらず、ハーフタイムに食べたと説明したという。

SNSは活用方法で強い武器にもなりますが、同時に毒にもなり得ます。
人種差別行為が悪質であることは疑いようのない事実ではあります。
一方でSNSで拡散するかどうかは一度立ち止まって考えるべきではないかと考えています

これは事実を隠蔽するべきだとかそういう話ではありません

SNSを通すことにより多くの無関係な人たちからの攻撃が集中する可能性があります。
そういった攻撃は一種の私刑なのではないかと私は考えているのです

問題が発生したときにまずするべきことはSNSでの拡散ではありません。
問題そのものの解決が難しいとしても、クラブスタッフなどを通して事態の解決を図ることが先です


非常に残念なことですが、サンフレッチェでも同様の事件が発生しました

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月13日閲覧》
 
 2014年11月8日(土)に開催された2014JリーグヤマザキナビスコカップFINALの試合前、会場である埼玉スタジアム2002北サイドコンコース内でサンフレッチェ広島のサポーターによる不適切な行為が発生致しました。スタジアム関係者の皆様をはじめ、本スタジアムをホームスタジアムとする浦和レッズに関わる皆様、大会関係者の皆様、Jリーグ、サッカーを愛する全ての皆様にお詫び申し上げます。サンフレッチェ広島は、再びこうした事象が発生しないように一層の取り組みを行って参ります。

これもまたSNSを通じて発覚した事件でもあります。
こういったケースだけではなく、SNSでの投稿の前に一度文面を確認することが大事です。
本当にその文面は世界に向けて発信してもいいのか、誰かを貶める内容ではないか。
そういった確認をしてから投稿しても遅すぎることはないでしょう

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月13日閲覧》
 
・戦術的な練習や紅白戦のメンバー、別メニューの選手情報、練習試合などの詳細について、「Twitterやブログ、フェイスブックなど、ソーシャルメディアなどでの情報発信」はご遠慮ください。サポーターの皆さまの情報共有のみならず、相手チームへの情報提供にもなりかねませんので、ご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

SNSを使用したトラブルは何もサッカーに限った話ではありませんが、今まで通りの緩い楽しみ方が難しくなっているのかもしれません



サポーターを自称・自認するのであれば、まずクラブをサポートする行為であるかを考え、それから行動に移すよう、これまで以上に注意していくべきだと思います



長々となりましたが、以上でサンフレッチェ広島 2014年通信簿を締めくくりたいと思います。
2013年分を作成したときよりも、話題が増えているため嬉しい悲鳴をあげることになりました

2015年も変わらず楽しい話題が多いことを祈っています。
本年もよろしくお願いいたします

チーム、ファン・サポーターの力を結集してタイトル獲得に向けて邁進しましょう


2014総括025
サンフレッチェ広島公式HPより》


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サンフレッチェ広島 2014年通信簿(中編)

(前編)に引き続き通信簿を付けていきましょう。
前回は成績と経営面の話でしたが、今回はスタジアムと企画広報について
 


⑥スタジアム…【よく出来ました】
スタジアムというテーマではありますが、大きく分けて2種類の話に分かれます。
すなわち、既存スタジアムについての話と新規スタジアムについての話です

既存スタジアムについて、サンフレッチェが2014年に取り組んだことは大きく2つあります

1つは2014年から芝かぶり席を廃止。
代わりに新席種・セブン-イレブン フィールドシートを設置しました

2014総括009
サンフレッチェ広島公式HPより》

座席数も50席から104席に増加し、値段も大人6000円から4500円とリーズナブルに。
また、従来はA1ゲート近くのコーナーアーク側でしたが、セブン-イレブン フィールドシートはバックスタンド前で、ピッチに対して平行に設置されています

ただ、厳密にカウントはしていませんがスタジアムで見る限りでは利用者が少ない。
近くで見れるというのは大きなメリットですが、飲食などに制限が多いのも事実。
設置に手間もかかるでしょうし、クラブが今後どう取り扱っていくのかに注目しています


2014総括010
サンフレッチェ広島公式HPより》

もう一つの大きな取り組みがホームゲーム飲食売店の募集

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月12日閲覧》
 
このたびサンフレッチェ広島では、来場者の皆さまに、より魅力的かつご満足いただける飲食を提供することを目的に「スタジアムグルメ向上計画」と銘打ち、2015シーズン サンフレッチェ広島ホームゲーム時に出店していただく飲食売店を次の通り募集いたします。多数のご応募、お待ちしております。

表だって飲食店を募集するのは知る限りでは初めてのこと。
エディオンスタジアムに施設上の制約があることは過去も話題になっています

4)観客動員について
《第11回サポーターズカンファレンス議事録 2013年7月20日》
 
【スタジアム・グルメについて】
 スタジアム・グルメにつきましては、サポーターズ・カンファレンスだけではなくメールでも「コラボメニューが冷えていておいしくなかった」等のご意見を日々いただいています。そういったご意見については担当の業者の方等に品質の改善、向上を都度申し入れております。できる部分で改善を図り、より魅力的な商品を提供できるように図っていきたいと思います。一方で言い訳になったら申し訳ありませんが、皆様にご理解いただきたいのが、今のエディオンスタジアム広島は、いわゆるW杯対応のスタジアムやマツダ・スタジアムのように、すでに飲食のブースが入るエリアが設営されていて、給排水の設備等を有しているスタジアムではございません。皆様ご存じの通り、テントを設営して業者の皆様にも努力していただており、そのなかでわれわれも日々、できる限りでの改善を要求している事実はございます。そういった環境にあるということはひとつご理解いただきたいと思います。

こういった制約はありますが、新スタジアムがすぐ出来るわけではありません。
制約を受ける中でカスタマーサティスファクションを向上させる狙いがあると考えられます

立地が悪い分、飲食に投資出来ればリターンも期待できるのではないでしょうか。
この結果にも注目していきたいところです


そんなエディオンスタジアムについて、2014年はJリーグから3度注意等を受けたようです

1つは前回紹介したナビスコ杯の日程変更の件
2つ目は大型映像装置が再度故障したことについて

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月12日閲覧》
 
 平成25年2月に表示部の不具合により修理不能となったため、以降は観客席中段部へのLEDパネル(380インチ)を設置し、仮設対応を行っておりました。その間、ご来場された多くお客様には大変ご迷惑をお掛けしておりました。
 
 この度、広島市側による再改修が行われ、再度の仮設対応ではありますが、従来と同サイズの470インチLEDパネルを常設装置画面部に移動設置を行うことになりましたので、ご連絡申し上げます。 
 大型映像装置については、Jリーグからの改善勧告を受けておりましたが、本対応により従来同等の会場サービスをご提供させていただきます。

そして最後の1つがJ1クラブライセンスの交付に際して

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月12日閲覧》

 9月29日(月)、クラブライセンス交付第一審機関(FIB)決定によって、サンフレッチェ広島に対し、2015シーズンに関するJ1クラブライセンスが交付されることになりましたので、お知らせします。 
 なお、クラブライセンス交付第一審機関からは、「トイレの数と屋根のカバー率」について、昨年に引き続き『B等級基準未不充足(制裁対象)』の通知がありました。2015年の審査時に計画の進捗が見られない場合には、今回の「制裁」が「戒告」になる旨も、併せて通知されています。

この中でも特にクラブライセンス制度についてはJリーグ側がかなり強気に来ています。
屋根のカバー率やトイレの数は一朝一夕に改善できるものではありません。
だからというだけではありませんが、新スタジアムが求められる一つの理由ではあります


新スタジアムについて、サンフレッチェは昨年2度のシンポジウムを実施しました。
第4回には中島浩司氏を招き、第5回には森保一監督が出席しています

【参考①】
《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月12日閲覧》
【参考②】
《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月12日閲覧》

署名活動ではついに目標だった40万件を突破
村井チェアマンを招いてトークイベントを実施しました

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月12日閲覧》
 
 また、継続的に実施しております「サッカースタジアム建設要望の署名活動」について、多くの方のご協力を得て、このたび40万件を突破いたしました。
 サッカースタジアム建設要望署名数/401,871件(2014年6月27日現在)
 
 つきましては、7月6日(日)『Jリーグ再開&スタジアム署名40万件突破トークイベント』をゆめタウン広島で開催いたしますので、お知らせいたします。




さらに、森保一監督がW杯による中断期間を活用して欧州スタジアム視察に向かい、広島ホームテレビでもその映像が放送されました




11月には1年半にわたったサッカースタジアム検討協議会が閉会
結果として旧広島市民球場跡地と広島みなと公園が併記されることになりました

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月12日閲覧》
 
 本日、最終回となる第19回サッカースタジアム検討協議会が開催されました。
 協議会では、広島に相応しいサッカースタジアムについて、これまで議論が重ねられてきました。
 結論は、検討候補地として「旧市民球場跡地」と「広島みなと公園」の2か所併記で最終とりまとめになります。
 旧市民球場跡地1か所に絞れなかったのは残念ですが、ひろしま夢スタジアム実行委員会としては、交通アクセスの良い市内中心部(旧市民球場跡地)にて、広島の街づくり、賑わいの創出、将来に資するサッカースタジアム建設の早期実現に向けて、これまで以上に努力してまいります。

新スタジアムについては後日改めて詳しくやりたいと思っています



⑦企画広報…【大変良くできました】
本稿最後は企画広報について。
2014年もまた面白い企画が満載でした…が、多すぎるので主要なものだけ取り上げます。
また、サンチェに関する企画については数が多すぎるので去年同様別途やります


2014年から大きく変わったことの一つがサンフレッチェレディース
過去3年間は公募で決まっていましたが、2014年から地元アイドルが就任しました

『サンフレッチェ・レディース 2014』に地元広島アイドルユニット SPL∞ASH 就任のお知らせ
《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月12日閲覧》
 
このたび「サンフレッチェ・レディース 2014」に、地元広島のアイドルユニット“SPL∞ASH”が就任いたしましたので、お知らせいたします。サンフレッチェ広島に関するイベントやグッズ・グルメ情報、魅力の発信など、サポーターの皆さまと一緒に、サンフレッチェ広島を盛り上げる応援ユニットとして活動していきます。

さすがにプロが就任したことで露出面での起用は柔軟だったように感じます。
2015年以降も継続してレディースを努めてもらえるのでしょうか

そんなSPL∞ASHのお披露目となったのが2014サンフレッチェ広島キックオフイベント。
ここでは、まさかのぶっつけ本番で恋するフォーチュンクッキーを踊るというイベントが

《佐藤寿人オフィシャルサイト 2015年1月12日閲覧》
 
ファン感、会場がいっぱいになるくらいのたくさんの方々に来て頂き今シーズンへの期待を実感しました。
PVの撮影は何も知らなかったのと振り付けも今日、初めて見たので踊れていませんが・・・
知らない事に年齢を感じました(笑)
仙台時代のファン感ではモー娘。を踊ったので時代を感じますね。




メディアの露出も2014年はかなり増えたのではないかと思います。
中でも、ゴールデンタイムの全国放送、とんねるずのみなさんのおかげでした・ぶらり途中下車<貝>に佐藤寿人選手が出演したのは大きなニュースでした



ローカルでは2013年からスタートしたTSSのサンフレッチェ魂が4月から毎月放送

2014総括011
サンフレッチェ広島魂より》

これはサンフレッチェの価値が上がったこともありますが、2013年に現役引退された中島浩司さんが所属する株式会社ベアフットの存在もあるのではないかと想像しています

前述した2014サンフレッチェ広島キックオフイベントでもベアフットの協力がありました。
ベアフットという外部組織と協力することで広報は更に柔軟になったのではないでしょうか

2015年も番組が続きますように


試合関連ではフィギュアスケートの町田樹さんを招くことが出来ました。
しかも、すごくノリがいい

2014総括011
サンフレッチェ広島公式HPより》

町田樹シートという席種も臨時販売するなど新鮮な企画でした


サンフレッチェ広島といえばバナー芸…と言えるほど面白いものが作られています
今回はその中でも、謎の力作が揃っている"駆けつけ割"のバナーを紹介していきます

駆けつけ割とは、仕事などの関係で平日夜の試合のキックオフ時間に間に合わない人たち向けの商品で、キックオフ30分後以降なら全席種半額になるというお得な割引サービス


それではまとめてどうぞ。
そして、次回が通信簿最終回です 

2014総括013
《サンフレッチェ広島公式HPより ACL・北京国安戦》

2014総括014
《サンフレッチェ広島公式HPより ACL・ソウル戦》

2014総括015
《サンフレッチェ広島公式HPより ACL・CCM戦》

2014総括016
《サンフレッチェ広島公式HPより ACL・WSW戦》

2014総括017
《サンフレッチェ広島公式HPより リーグ再開》

2014総括018
《サンフレッチェ広島公式HPより J1・柏戦》

2014総括019
《サンフレッチェ広島公式HPより ナビスコ・浦和戦》

2014総括020
《サンフレッチェ広島公式HPより ナビスコ・柏戦》


おまけに試合関連で個人的にツボだったバナーを3つ

2014総括021
《サンフレッチェ広島公式HP J1・柏戦》

2014総括022
《サンフレッチェ広島公式HPより J1・甲府戦》

2014総括023
《サンフレッチェ広島公式HPより 天皇杯・水戸戦》


(後編)に続く


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サンフレッチェ広島 2014年通信簿(前編)

あけましておめでとうございます

昨年はブログの更新等が滞り申し訳ありませんでした。
更新頻度は高くなりませんが、引き続きお付き合い頂ければ幸いです

そんなわけで、この企画を今年もやっていきたいと思います。
サポカンまでの3日間、連続で更新しますので見ていただけると嬉しいです


2014年は本当に色んな意味で濃密な一年でした。
楽しい話題もたくさんありましたし、悲しい話題もありました。
そんな1年間を簡単にではありますが、振り返っていきましょう



①2014年シーズンの成績…【もっと頑張りましょう】
  • ゼロックススーパーカップ:優勝
  • ACL:ラウンド16敗退
  • リーグ戦:8位
  • ナビスコカップ:準優勝
  • 天皇杯:4回戦敗退

2014年シーズンのサンフレッチェは本当に苦しみました。
まさしく、2014年の漢字そのもの

2014総括001
J's GOALより》

W杯とACLによる過密日程、長距離移動、主力選手の負傷、夏場は守備が崩壊。
下位との勝ち点差も相まって残留争いに巻き込まれるのではないかと危惧さえしました

結果的にクラブの最低限のノルマである残留は達成。
しかし、2009年から継続していた賞金圏入りは果たせず。
4年前のリベンジをと意気込んだナビスコカップでは決勝にて逆転負け
悔しいシーズンとなってしまいました

2014総括002
サンフレッチェ広島公式HPより》

一方で、ゼロックススーパーカップでは横浜マリノスにリベンジをし、連覇。
また、ACLではクラブ史上初の予選突破を果たすことが出来ました

さらに、Jリーグアウォーズでは3年連続4回目となるフェアプレー賞高円宮杯も受賞
反則ポイントマイナス19という数字も話題になりました

2014総括003
《Jリーグの公式記録から作成》


これは無警告・退場につき反則ポイントが減じられるようになった2007年以降で最小。
3年連続も偉業ですが、その圧倒的な反則ポイントの少なさはなかなか破られないでしょう


今年もこのフェアプレー精神は忘れずに、チーム目標でもある三大タイトル獲得を



②入場者数…【もっと頑張りましょう】
まず単純に数字を羅列しておきましょう

リーグ戦は17試合で254,951人。1試合平均約14,997人。
ナビスコカップは2試合で12,234人、ACLは4試合で30,503人。
全体では23試合で297,688人

残念ながら3年連続の年間30万人集客という目標は達成できませんでした

2014総括004
《Jリーグの公式記録から作成》


中国新聞でも報じられていたように、2年連続での減少については重く受け止めるべきです。
しかし同時に、クラブとしてはどうしようもない偶発的な事態が発生したこともまた事実です


前項でも触れたとおりサンフレチェ広島はクラブ史上初のACL予選突破を果たしました。
一方、営業的には、その影響でゴールデンウィーク中のホーム主催試合が延期
7月の平日が代替開催日ということで、9,515人に留まってしまいました

本来ゴールデンウィークの開催であれば1万5千人程度は見込んでいたはずです


8月には台風の影響で土曜の試合が平日の月曜日に延期になりました。
夏休みということで12,026人のお客さんが来場してくれましたが、クラブとしては少なくとも1万5千人、出来れば2万人近い集客を狙っていたのではないかと思います

さらには、エディオンスタジアムの使用の関係でナビスコカップも日程変更がありました

《Jリーグ公式サイト 2015年1月9日閲覧》

Jリーグは、本日の理事会で、2014Jリーグヤマザキナビスコカップ 準決勝にサンフレッチェ広島が進出した場合、会場の都合により、サンフレッチェ広島と柏レイソルvs横浜F・マリノスの勝者との準決勝第1戦・第2戦のホームゲームを入れ替えることを決定いたしました。詳細は以下の通りです。

【サンフレッチェ広島が準決勝に進出した場合】
第1戦(10月 9日(木)):サンフレッチェ広島のホームゲーム
第2戦(10月12日(日)):柏レイソルと横浜F・マリノスの勝者のホームゲーム
※もう一方の準決勝に変更はございません 

これによってせっかく日曜開催だった試合が平日に変更。
日曜日であれば5,516人という数字がもう少し伸びたのではないでしょうか


こういったことが起きなければ30万人に届いていたのではないかと思うと悔しさがあります。
今年はACLがないため試合数が少なくなるかもしれませんが、30万人を狙いたいところです


③災害対応…【大変良くできました】
前項に関連して。

2014年は近年の中でも特に天候が不安定な一年ではなかったでしょうか。
その中でも、8月に発生した土砂災害では、エディオンスタジアムのある安佐南区や安佐北区において甚大な被害が生じました

この影響で天皇杯第3回戦は延期
2011年以来の「サッカーどころではない」という状況だったと思います


これに対するサンフレッチェの対応は迅速でした。
発生翌日には早くもロゴを作成し、その2日後から募金活動を開始
こういうスピーディーさは数年前まででは考えられなかったことです

そして、他のJクラブも積極的に募金活動を展開してくれました。
JリーグアウォーズではDF水本裕貴選手がその行動に感謝するなど「Jリーグの良さとはこれなんだ」と、感謝すると同時に誇らしい気持ちになれました


また、時期が被っていたためあまり印象に残っていないかもしれませんが、MFミキッチ選手の祖国クロアチアに対しての募金活動もありました

【参考】
《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月9日閲覧》

こういった素晴らしい行動はきちんと記憶に残しておきたいと心から思います



④スポンサー…【大変良くできました】
2014年シーズンのスポンサー数の増加は特筆すべきものがあります

【参考①】
《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月9日閲覧》
【参考②】
《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月9日閲覧》
【参考③】
《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月9日閲覧》

2013年シーズンのユニフォームスポンサー(パンツ)はクオルネット。
クオルネットはエディオンの系列会社であり、補填という意味合いが強かったはず。
そういう意味では上記3社は純増と言っていいでしょう

フィールドスポンサーも32社から36社に増加。
手摺スポンサーこそ42社のままですが、その他スポンサーは29社から70社に激増

金額こそ定かではありませんが企業数の増加は素直に賞賛されるべきです。
仮にスポンサー料が少なかったとしても、つながりが増えることが肝要

《サンフレッチェ広島公式HP 2015年1月9日閲覧》
 
 ただ、我々の中でも出ている話ですが、広島や中国地域に根ざしているスポンサー比率をできるだけ上げていきたいという思いもあります。そうした意味では、まだまだ広島のスポンサーを増やせるのではないか、まだまだ未開拓な部分もあるのではないかと考えます。安易に中央の大企業にばかり頼らずに、サンフレッチェ広島の地元の深堀りの戦略をやっていくのが王道だと考えています。

2013年夏のサポーターズカンファレンスでの発言を有言実行したと言えます
 


⑤グッズ販売…【よく出来ました】
グッズ販売や商品開発は相変わらず順調なようです

《中国新聞 2015年1月9日》
 
グッズ売り上げが順調。選手の顔をあしらった、お面が好評のように観客参加型の応援グッズを増やし、観戦文化を根付かせたい。

実際、近年のサンフレッチェのグッズ開発は目を見張るものがあります。
2014年もユニーク商品が飛び出しました


NIKE×SANFRECCE サングラス 『SHOW X2 SANFRECCE』




サンフレッチェ広島バージョン電動アシスト自転車

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サンフレッチェ広島公式HPより》


そして先程の記事にもありましたが、2014年最大の衝撃…サンフレッチェ Oh!MEN

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サンフレッチェ広島公式HPより》

2013年のこやのんグッズも大きなインパクトを与えましたが、今回も世間騒がせました

この商品、最も破壊力を持つのはスタジアムで装着したとき。
お面といっても、試合中は邪魔になるため後ろ向きにつける人が多くいるようです。
そのため、試合中に選手と目が合って試合に集中できないという事案が多発したとか



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サンフレッチェ広島公式Facebookより》

なお、社長バージョンは非売品となっています


上記の他にもスポンサーであるイズミセブンイレブンとコラボしてICカードを販売。
三瀧荘とコラボしたサンフレッチェ広島おせちも健在


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サンフレッチェ広島公式HPより》

さらには9月にグランドオープンしたエディオン福山本店2Fにグッズコーナーを新設
これは昨年のサポーターズカンファレンスでの発言が実現した形となります

《第12回サポーターズ・カンファレンス議事録 2015年1月12日閲覧》
 
現在の戦略は、(1)これまでディスカウントに応じていた既存顧客との価格交渉による対価の適正化、(2)一度離れた顧客の再訪、(3)伸び盛りの若手経営者のいる会社への新規外交、(4)備後地域での営業強化、です。備後地区の営業での取り組みに関する質問は多く、かなり顧客数や団体観戦の企画も増加していますが、現時点でもまだ総収入は1億円に届いていません。逆に言えばまだ伸び代があると考えています。この地域におけるサンフレッチェの存在感を高め、また営業の拠点としても活用するために、エディオンとも相談のうえでまず福山地区の基幹店でV-POINTを作ることも検討しています。

一方で気になるのはユニフォームの売り上げ
サポーターズカンファレンスではかなりの枚数を発注しているという話でした 

《第12回サポーターズ・カンファレンス議事録 2015年1月12日閲覧》
 
一方で、昨年のような「ユニフォーム難民」をできるだけ出さないために、発注は昨シーズンの7,500枚から今シーズンは4千枚ほど増やしています。クラブとしてはユニフォーム直販の1万着越え(Jリーグ1万着、ACL1,500着)を計画していますので、追加販売のリリースをお待ちください。我々もリスクを取って発注しました。ユニフォームは是非クラブ直販での購入をお願いします。

そして結果はどうだったかというと、V-pointでもe-VPOINTでも在庫がある状況。
初動は非常に良かったのですが、シーズン中にセールを実施したりしたものの、完売できず

今年からは年間パス所持者向けの優先予約が始まります。
また、2014年のACLユニフォームの予約段階からオンライン予約限定になりました。
今後はこれらの手法を用いて適切な販売量を見定めていくことになるのだと思われます


商売において、お客様の声ばかり聞きすぎていても失敗します。
かといって顧客が離れても困ってしまう

その上手いさじ加減を、今年は期待したいと思います


(中編)に続く 


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第4回夢スタシンポジウム簡易レポート ~サッカー"専用"スタジアムと呼ばないで~

①4回目となるスタジアムシンポジウム
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サンフレッチェ広島より》

今回でスタジアムシンポジウムは都合4回目

2012年8月にスタートした署名活動を受け同年11月に1回目を開催
2013年5月にはクラブ・後援会・県サッカー協会のの大方針を決定した第2回目
同年8月の第3回ではYUME★STA PROJECTがスタート

【参考】
《Part.1》 第1回サッカースタジアム建設シンポジウム 前半レポート
《la vie en violette 2014年2月28日閲覧》

『ひろしま夢スタジアム~スタジアムは、街づくり~』シンポジウム レポート&感想
《継続は力なり 2014年2月28日閲覧》

第3回 夢スタジアムシンポジウム まとめ
《継続は力なり 2014年2月28日閲覧》

3回目までの開催意図は極めて明確です。では4回目のコンセプトは何なのか。
おそらく3月にサッカースタジアム検討協議会が行う中間とりまとめを睨んでのものでしょう

START for 夢スタジアム実行委員会に簡単な開催概要はアップされています。
ですが、今回は参加者側のレポートが少ないようなので簡単にまとめておきたいと思います






②サッカー"専用"スタジアムと呼ばないで
第4回シンポジウムは大きく3つのテーマに分けて話が進められました。
すなわち(1)サッカースタジアム検討協議会の進捗、(2)建設候補地の現状、(3)質疑応答

(1)サッカースタジアム検討協議会の進捗においては協議会の開催概要が説明されました。
これはサッカースタジアム検討協議会の開催概要まとめをご覧ください

この中で小谷野社長から重要な報告がありました。

第4回夢スタシンポジウムにおける小谷野社長の発言
《第4回夢スタシンポジウム》

 それから、ガンバ大阪の野呂社長の2点目のポイントはですね。やっぱり複合機能がもはやこれから作るスタジアムでは前提になっていて、多目的に使えると、試合がない日でも色々な行事等で使えますと、いうのがもはや当たり前の状況になっているということですね。
 私が年末の検討協議会で今後は"サッカー専用スタジアム"という言い方をやめてですね、"サッカースタジアム"もしくは"複合スタジアム"という言い方にしてくださいということをアピールして、それは認められたということなんですけれども。
 サッカー専用ということではなくてですね、様々なことにスタジアムが使えるというところの認識はもっともっと広島の街の中で共有されてしかるべきだと思います。

 これはですね、我々もそうした理解を進めていくために全力を尽くしますけれども、ぜひこの会場にいる皆さんにはですね、実はサッカースタジアムというのはサッカーもやるけども複合機能もいっぱいありますと、試合がない日も様々な賑わいを作りますと、いうことを是非訴え続けていただければと思います。
 これは我々の中ではかなりもう一般化されたといいますか、共有された認識だとは思うんですけれも、実際まだまだですね、スタジアムに駆け付けてくださるサポーターの方々と話しているとですね、まだまだその点明確に認識されてない方々も、実はサポーターの方々の中にもまだいらっしゃるのが現状ですので。是非その辺の周知徹底というかですね、認識の共有を我々のスタジアム建設運動の中での1つの大きな柱にしていただければと思います。

2013年12月18日にエディオンスタジアムにて開催された協議会。
この場で、"サッカー専用スタジアム"という表現を使用しないということが受け入れられたとか

何故"サッカー専用スタジアム"という表現が生まれたかについての考察は誰が"サッカー専用スタジアム"と呼び始めたのかにてまとめています。
ここにあるとおり、その呼称にする理由とメリットは確かに存在していたのだと思います。
しかし、広島ではそのデメリット面が大きくなってきているということでしょう

今後、当ブログでも特別な理由がない限り"サッカー専用スタジアム"とは表記しません

皆さんも今後はできる限り"サッカー専用スタジアム"と呼ばないことにしませんか


③各候補地の話の裏に見える真意
続いて(2)建設候補地の現状の話に入りましょう。
ここでは候補地のうち、中央公園自由広場・芝生広場、みなと公園、西飛行場跡地の3カ所について考えられる課題などを説明されました


◆中央公園自由広場・芝生広場
  • 隣接する市営基町高層住宅との間に騒音問題が発生する可能性

◆みなと公園
  • 隣接するマンションとの間に騒音問題が発生する可能性
  • 普段から交通渋滞が発生している
  • 路面電車の終着点であり、所要時間も含めて現状と変わらないのではないか
  • 周辺に3000台規模の駐車場を作れないと厳しい

◆西飛行場跡地
  • 普段から交通渋滞が発生している
  • 軌道系公共交通機関が存在しない
  • ヘリポートの存在により緊急時対応に支障が出る可能性

上記3カ所の説明の後、旧広島市民球場跡地の交通アクセスの良好さ等を訴えました


これらはあくまでもサンフレッチェ広島のスタッフが歩いて回った感想であり、要検証。
参考レベルにとどめるべき資料でありましょう

一方で、同時にクラブからの必死な声が聞こえてくるようでした。
すなわち、旧広島市民球場跡地の問題点は指摘されるのに他の候補地ではそれがないと

評価軸を適切に定め、全ての候補地において公平な評価がされることを望みます



④第5回シンポジウムに向けて
(3)質疑応答については割愛。
報告事項が多く、時間自体が1時間半と短かったため駆け足なシンポジウムでした。
中島浩司さんのコメントもありましたが、もうちょっと時間がほしかったところ


小谷野社長の言葉にあるようにサポーターの中でも理解を高めなくてはならない状況

シンポジウムでは、北九州市のような出前講座を受け付けているという話もありました。
さらに、早くも第5回のシンポジウムが予定されています

こういった機会を逃さず、サポーター側も理解を深める努力をしましょう




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第12回サポカン ~サンチェははこの先生き残れるのか~

先日の通信簿の内容がほとんどサポカンの内容と一致してしまう事態。
この上さらにサポカンの話題を掘り下げるのは辛いので軽めのネタにしてみました

4日連続更新となりますが、大半は画像なのでリラックスして読んでいただければ

題して"サンチェはこの先生き残れるのか"



①オフィシャルマスコットとは思えぬ厳しい立場
まずはサポカンでの小谷野社長のコメントから振り返りましょう

《サンフレッチェ広島 第12回サポーターズ・カンファレンス》
 
 それから「より親しみやすいキャラクターを」ということですが、そもそも私をモチーフにした「こやのん」というキャラクターもサンチェが不人気でそれのてこ入れ策という形で誕生したものです。サンチェもお蔭さまで昨年末のマスコット大賞において主演男優賞をいただきましたので(笑)、現状のサンチェの路線を基本としてどこまで行けるかを今年一生懸命試してみて、それでダメだったらかなり全面的な改善をしても良いのかなという思いです。この辺は我々スタッフの方でサンチェをどうやって街中に広めていくのかとも関わってくるところです。
 
 それと他の方々からも「オフが短くてイベントに選手を出せないのであればサンチェをもっと出したらどうか」という意見もありました。その通りとは思うんですが、実は今のところほとんどそういう依頼が来ていません(笑)。そういう依頼が来るようにサンチェを改善、もしくはモデルチェンジしていくのは重要なのかなとも思います。先週末に浦安のディズニーランド内のホテルで行われた選手の結婚式にお招きいただいて、そこでディスニーキャラクターの余興に接したのですが、ミッキー、ミニーを一流とすると、やはりサンチェの動きや表情は現状で四流だと思いました(笑)。これはもうちょっと体を張って頑張ってもらわなくてはいけないな、という思いを新たにしました。

特に解説するまでもなく手厳しいコメントが並びます。
社長の話にもあるように、サンチェを有効活用できれば広報的には大変便利。
しかし現実問題それをやるほどのメリットがないということでしょう

マスコット改革は小谷野社長が就任してからスタートしました。
では、なぜ改革が必要だったのか

すべてはこの2013年Jリーグマスコット総選挙の結果に起因します

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J's GOAL フォトニュースより》

なんだかよく分からないドヤ顔をしていますが結果は32位
全37キャラクター中32位というのはある意味驚異的な成績です。
ゼロックススーパーカップで戦うチームのマスコットだというのに


しかも調べていて驚くべき結果が出てきました。
J's GOAL フォトニュースで検索したところ「サンチェ」が該当するニュースは次の通り

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《J's GOAL フォトニュースより作成》

2012年まではびっくりするほど取り扱われていなかったことが判明。
試合会場で仕事はしていましたが、確かにテコ入れしたくなるのも分かります

ではテコ入れした2013年はどうだったのでしょうか?



②サンチェの通信簿=キックオフカンファレンス編
サンチェのちゃんとした初仕事はゼロックススーパーカップではありません。
この試合の前日に開催されている毎年恒例のキックオフカンファレンスなのです

ここでゼロックス前哨戦とばかりに柏レイソルのレイくんと腕相撲対決をしました

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J's GOAL フォトニュースより》

ちなみにベガッ太さんは総選挙1位、ヴィヴィくんは新加入ということで同席。
そしてその結果は…

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J's GOAL フォトニュースより》

サンチェの勝利。ここまではよかった

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J's GOAL フォトニュースより》

《J's GOAL フォトニュース 2014年1月26日閲覧》
 
WINNERと書かれたボードを高々を掲げるサンチェ。泣いてしまったレイくんはベガッ太とヴィヴィくんに慰められていました。

負けた方が目立っている…

完全に試合に勝って勝負に負けた典型的パターンと言えます。
なお、ベガッ太さんヴィヴィくんはそれぞれ別の場所でしっかりとアピール。
なぜ32位なのかが十分伝わってくる結果だったと言えるでしょう


③サンチェの通信簿=こやのん誕生前夜編
大変残念なオフィシャルマスコットではありますが色々仕事はしています

5月にはガラスの里の協力で母の日ハーフタイムプレゼント企画を実施。
当選者に"紫のカーネーション花束"を届けるという粋な企画です

ただ、残念なことにB級のホラー映画に出てきそうな雰囲気になってるんですが

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サンフレッチェ広島より》


6月には臨時駐車場の芝刈りを手伝いました。
なんかやけに似合っていますが、これはスタジアム活動の一環でしょう

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【サンチェが臨時駐車場の草刈りを行いました!】
《サンフレッチェ広島フォトニュース 2014年1月26日閲覧》
 
6月23日(日)の柏レイソル戦に向けて、スタッフが行う予定だった臨時駐車場の草刈りに、サンチェが志願の参加! 写真は朝6:30のスタート時。サンチェもやる気に満ちています!

しかしこれだけ頑張っても状況は好転することがありませんでした。
8月にはいよいよ悲壮感が漂う残暑見舞いをベガルタ仙台に送るところだったそうです

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サンフレッチェ広島より》

いよいよ既存のままでは手がなくなってきたと思わせる展開。
そこでクラブは次なる一手を打ってきました

そう、こやのんの誕生です


④サンチェの通信簿=こやのん誕生編
サポーター間でひっそりと話題になっていた社長のキャラクター化。
しかし、どうしてそれを公式が本当に実行すると想像できましょうか

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J's GOAL フォトニュースより》

《J's GOAL 2014年1月26日閲覧》
 
このたび、サンフレッチェ広島の新キャラクター『こやのん』が誕生しましたので、お知らせいたします。
なお、9月21日(土)vs.アルビレックス新潟(@エディオンスタジアム広島、14:00K.O.)において、『こやのん キーホルダー』を販売開始、『こやのん オリジナルステッカー』を先着10,000名様にプレゼントいたしますので、併せてお知らせいたします。

社長という立場にもかかわらず体を張ったお仕事お疲れ様です。
余談ですがこのこやのん人気は恐ろしいほど反響がありました。
グッズを追加増産しても売り切れ続出

その一連の話はオフィシャルDVDに収録されているようです。
(なお予約注文は終了しているので、予約していない人は一般販売でどうぞ)




話をサンチェの方に戻しましょう。
この日からサンチェの苦難の日々(?)が始まりました

《J's GOAL 2014年1月26日閲覧》 
 
さらに、「このまま人気低迷が続けば、キャラクター・デザイン変更も視野に入れねばならない」「サンチェ・フレッチェの来期の契約は白紙」などと、厳しい言葉が突きつけられ、思わずサンチェは崩れ落ちた。切ない。なんと切ない。しかし、小谷野社長は「結果を出してほしい」と注文する。

オフィシャルマスコットにもかかわらず戦力外通告の危機

これに対してサンチェも早速悩み出し…

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サンフレッチェ広島より》

"シーズンパスうりタイ"に参加してみたり

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J's GOAL フォトニュースより》

体を鍛えてみたり

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J's GOAL フォトニュースより》

勉強してみたり

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J's GOAL フォトニュースより》

タクシーを使ってみたり

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サンフレッチェ広島Facebookより》

賄賂を贈ってみたり


様々な手を講じますがすべてが無駄足。
季節は冬。オフィシャルマスコット交代も現実味を帯びてきました


⑤サンチェの通信簿=QBK(急にビッグな追い風が来たので)編
12月。サンチェにとっては予想もしない棚ぼたな出来事が起こります

なんとオフィシャルマスコットの窮地とは無縁のチームは見事J1連覇を達成。
J1優勝賞金2億円を獲得することができたのです


そのおかげでクラブはサンチェと契約延長することを決定

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サンフレッチェ広島Facebookより》


さらに、数日後には2013年夏までは誰も予想しなかった事態

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J's GOAL フォトニュースより》

《J's GOAL 2014年1月26日閲覧》
 
■主演男優賞:サンチェ(広島)

Jリーグマスコット総選挙でサンチェが37マスコット中、32位と撃沈したことで、代わりに小谷野薫社長をモデルとした「こやのん(写真右)」が誕生(誕生会見の内容はこちら)。更に、「サンチェ・フレッチェの来期の契約は白紙」という事も明らかになるなど、波乱の1年となったサンチェでしたが、10月以降熱心な活動をスタート。J's GOALのコメントランキングでも11回デイリー1位を獲得しており、「表情豊かになってきた」との声もチラホラ。果たして今後のサンチェの運命はいかに…今後の展開が最も注目されるマスコットです。

サンチェが目立っている…

しかもこの主演男優賞は昨年該当者がなかった賞。
つまり初受賞がサンチェということになります

大逆転で契約延長を勝ち取り表彰される。
まるで2013年のサンフレッチェを模倣しているかのようですね

ただし、サンチェの場合こんな簡単に試練が終わるわけがありません


 
⑥サンチェのために出来るたった2つのこと
フレッチェちゃんは結んでてよかった複数年契約で無事でした。
が、サンチェは条件付きの契約延長だったようで…

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サンフレッチェ広島Facebookより》

  • マスコット総選挙で31位以上になること
  • 織田強化部長への謝罪(賄賂の件)
  • 年間パスの販売促進(目標6000件)

これらの条件を何とかクリアする必要があります。
というわけでサンチェを助けると思ってマスコット総選挙に投票しましょう

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J's GOALより》

1人1日1マスコットにつき1票まで投票が可能。
J's GOAL、Twitter、Facebookのアカウントがあれば投票できます


また、年間パスの購入もよろしくお願いします。
サンフレッチェ広島の年間パスは割引率の高さが魅力とされています

しかし、私個人としては優先入場が可能であることも大きな魅力だと思います。
昨年の開幕戦やホーム最終戦の入場待ちで苦労した人は多いのではないでしょうか

年間パス保持者は30分前に先行入場が可能となります
これは早く入場できるだけではなく、長い時間待つ必要がないというメリットでもあるのです

2014年シーズンは平日開催や日曜日開催も昨年以上に増えます。
土曜日固定制から解放されていますので躊躇っていた方にもオススメです

営業部長もここまで言ってくれてますし、サンチェのためにもよろしくお願いします

1月末までに購入すればACL初戦に間に合いますよ!


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サンフレッチェ広島より》


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